7月18日(土)、福岡100プラザ中央において、7月度「福岡オトナビ塾」が開催されました。
今回のテーマは「笑いと健康をめざし社会参加」です。
講師には、日本笑い学会「笑い講師」として全国各地で講演活動を行い、落語家としても活躍されている笑っ亭風太郎氏をお迎えしました。
当日は約70名が参加しました。会場は開始前から参加者同士の会話が弾み、期待に満ちた和やかな雰囲気に包まれていました。講演が始まると、終始笑い声が響き渡り、「笑うこと」の楽しさと健康への効果を体感する充実した一日となりました。
笑いが人生を変えた―講師・笑っ亭風太郎氏の歩み

「皆さん、一日に何回笑っていますか?」
そんな問いかけとともに講演が始まりました。軽妙な語り口とユーモアたっぷりの自己紹介に、参加者は開始早々から笑顔になりました。
風太郎氏は、製薬会社に勤務し長年にわたり医療関係者と接する中で健康について学び、退職後、「好きだった落語を人生の楽しみとして続けたい」と考えたことをきっかけに、日本笑い学会で「笑いと健康」の研究を始めたそうです。
現在では、落語家として舞台に立つだけでなく、「笑いと健康」をテーマに全国各地で講演活動を行い、さらには学会発表や論文発表も重ねてきたとのことで、「笑いは娯楽ではなく、健康づくりの一つの方法」という考えのもと、多くの人に笑顔を届け続けています。
「笑うこと」は最高の健康法

講演冒頭で風太郎氏は、「ピンピンコロリ(PPK)」と「ネンネンコロリ(NNK)」という言葉を紹介しながら、健康寿命を延ばすことの大切さについて話しました。
また、「日本は世界有数の長寿国ですが、大切なのは長生きすることだけではありません。最後まで自分らしく元気に生活することが重要です。そのために必要なのが『笑うこと』です。」と力強く語りました。
1964年にノーマン・カズンズ氏が自らの難病の闘病体験をもとに著した『笑いと治癒力』をはじめ、その後世界中で進められてきた研究などを紹介、笑うことでストレスホルモンが減少し、免疫機能を高めるNK細胞によい影響を与えることや、認知症予防との関連について話すと、参加者は興味深そうに耳を傾けていました。
「笑うことは、薬を飲むこととは違い、お金もかからず、誰でも今日から始められる健康法です」
その言葉に、多くの参加者が大きくうなずいていました。
「笑いは脳トレ、心のストレッチ」

続いて行われたのは、「笑いは脳トレ・心のストレッチ」をテーマにした体験型プログラムです。
風太郎氏は、「年齢を重ねても言葉を操る能力は伸ばすことができる」と説明し、その能力を鍛える方法として、ダジャレや線香ばなし(短い小噺)、なぞかけ、川柳などの「言葉遊び」を紹介しました。披露されるたびに、会場は笑いの渦に包まれました。
「アルミ缶の上にあるみかん」といった軽妙なダジャレや、「ダイエット 犬の散歩で 犬はやせ」「チンをして 出すの忘れて 冷蔵庫」など、シルバー世代ならではの川柳も紹介されました。「それ、あるある!」という声や拍手が起こるなど、参加者同士が共感しながら笑い合う時間となりました。
「失敗も笑いに変えれば、それがストレス発散になる」
そんなメッセージは、多くの参加者の心に響いていました。
笑えた分だけ、心も体も元気になります

講演では、頭と体を同時に使うレクリエーションも行われました。
グーパー体操や耳・鼻体操、二拍子三拍子など、左右で違う動きをする脳トレ体操では、最初は戸惑う人や、思うようにできない自分に思わず苦笑する人の姿も見られました。
しかし、「できないことを恥ずかしがる必要はありません。できないからこそ笑えるんです」という風太郎氏の言葉に、会場は安堵し、さらに和やかで明るい空気に包まれました。
また、「笑うことは深い腹式呼吸でもあります」と説明し、大きく笑うことで酸素がたくさん体内に取り込まれ、脳への血流が増えることや、幸福感を高めるホルモンの分泌にもつながることを紹介しました。
参加者は笑いながら体を動かし、「健康づくりは楽しく続けることが大切」ということを実感していました。
笑いの渦に包まれた、至福の寄席時間

第2部では、お待ちかねの風太郎氏による落語が披露されました。
登場人物を巧みに演じながら展開される軽妙な語り口に、会場は一気に寄席の世界へと引き込まれました。
絶妙な「間」と豊かな表情、そしてテンポの良い掛け合いに、参加者は物語の世界へ引き込まれ、大きな笑い声が何度も響き渡りました。
講演で学んだ「笑いの効能」を実際に体験する締めくくりとなり、「笑うこと」の力を改めて実感する時間となりました。
笑顔が人をつなぎ、「社会参加」につながります

今回の福岡オトナビ塾では、「笑い」が健康に良いという知識を学ぶだけでなく、人と集まり、一緒に笑い、交流することそのものが健康づくりにつながることを、参加者全員が体感しました。
風太郎氏は、「笑う機会は待つものではなく、自分からつくるものです」と繰り返し語りました。
講演終了後も、参加者同士で笑顔を交わしながら感想を語り合う姿が多く見られました。
「楽しかった」「また参加したい」「家でも笑うことを意識してみよう」――そんな声があちらこちらから聞こえ、この日の学びが日常生活への第一歩となったことがうかがえました。
笑顔には、人を元気にする力があります。そして、人と笑い合う時間には、心と体を健康にし、地域とのつながりを育む力があります。
「笑いと健康をめざし社会参加」というテーマを参加者一人ひとりが実感できる、笑顔あふれる学びの場となりました。
<事務局から>
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