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2026年7月17日

【リポート】福岡オトナビ塾6月号 「五感を使ってマインドフルネス入門」~“今ここ”とセルフトリートメント~

6月28日(日)に福岡100プラザで開催された福岡オトナビ塾では、「五感を使ってマインドフルネス入門 ~“今ここ”とセルフトリートメント~」をテーマに、山下和美さんを講師に迎え体験型講座を開催しました。
この日のプログラムは、マインドフルネスの基礎を学びながら、五感を使った実践型のワークショップを通して、自分自身の心と身体に優しく向き合う内容で構成。
講義を聴くだけではなく、参加者一人ひとりが実際に体験しながら理解を深めていくスタイルで進められ、会場には終始穏やかな空気が流れていました。
山下さんは福岡オトナビで実施しているシニア人材登録制度「スタンバイ!」にも登録されています。

シニア人材登録制度「スタンバイ!」はこちらから

「人生を変えた出会い」が、今日の講座につながっている

講師の山下さんは、看護師として様々な医療機関で勤務後、介護福祉士を養成する専門学校に教員として23年間勤務。管理職としても長年教育に携わってきました。
しかし、「思いついたらすぐ行動してしまう性格」で、失敗や後悔も少なくなかったといいます。
そんな自分を支えてくれたのが、2016年に偶然出会ったマインドフルネスでした。
「これは自分に合っている」と感じ、学び続ける中で、アロマセラピーにも興味を広げ、資格を取得。現在は教育活動に加え、地域のコミュニティカフェにも関わりながら人と人をつなぐ活動を続けています。
「いろいろなことに挑戦するのが好きなんです。」
その飾らない言葉からは、年齢を重ねても学び続け、地域の中で新たな役割を見つけている山下さん自身の姿を感じ取れました。

「今ここ」に戻ることで、心は少し軽くなる

講座前半では、マインドフルネスの基本について学ぶ時間が設けられました。
山下さんは、「今、この瞬間に起きている体験に意識を向け、評価をせず、とらわれない状態で、ただ観察すること」がマインドフルネスであると、創始者のジョン・カバット・ジン博士の言葉を引用し説明しました。
普段の私たちは、過去の失敗を思い返したり、まだ起きてもいない未来を心配したりしてしまいます。
「忙しい」という漢字は、「心を亡くす」と書く。
山下さんはその言葉を紹介しながら、「今、自分は焦っているな」「不安なんだな」と気づくことが、心を整える第一歩になると話しました。
自分を責めるのではなく、まずはありのままの自分を観察する。そんな考え方に、多くの参加者が静かに耳を傾けていました。

たった5分の呼吸が、脳と心を整える

続いて行われたのは、「呼吸集中瞑想法」の体験です。姿勢を整え、肩の力を抜き、静かに目を閉じます。
会場は自然と静まり返り、それぞれが自分の呼吸だけに意識を向ける時間となりました。
途中でさまざまな雑念が浮かんできます。「今日の夕食は何にしよう。」「帰ったら何をしよう。」
そんな思考が浮かんでも、「雑念が出るのは当たり前です。気づいたら、また呼吸へ戻ればいいんです」と山下さんは優しく語りかけてくれます。
“気づいて戻る”。
この繰り返しこそが脳の働きを活性化し、ストレス軽減や感情のコントロール、集中力の維持につながるといいます。近年では認知症予防への効果も期待されており、企業や医療現場でも取り入れられていることが紹介されました。

書く、聴く――相手ではなく、自分の心にも耳を傾ける

呼吸の後は、「ジャーナリング(書く瞑想)」と「マインドフルリスニング(聴く瞑想)」の体験です。
まずは最近気になった出来事や感情を紙に書き出していきます。
「文章の上手さは関係ありません。手を止めずに書き続けることが大切です。」
山下さんの声に導かれながら、参加者は自分の気持ちを静かに文字にしていきました。
その後は二人一組となり、一人が話し、一人が聴く時間へ。ここでのルールは、「評価しない」「アドバイスしない」「最後まで聴く」。
私たちは普段、「それはこうした方がいいよ」「私もそうだった」とすぐに返したくなるものです。
しかし、この時間では、ただ相手の言葉だけを受け止めます。話す人にとっては安心して自分を表現できる時間となり、聴く人にとっても、「聴くこと」の難しさと大切さを改めて感じる時間となっていました。
会場のあちこちで穏やかな表情が見られ、言葉以上に温かな空気が流れていました。

香りと手のぬくもりが、自分をいたわる時間になる

後半は、「マインドフルイーティング(食べる瞑想)」とアロマを使った「セルフハンドトリートメント」です。
まずはレーズンをゆっくり観察し、香りを感じ、口に運び、味わう。
普段は何気なく食べている一粒にも、こんなに多くの発見があることに参加者は驚いていました。
さらに、アロマオイルの特徴や効能について学び、自分自身の手をゆっくりトリートメント。会場いっぱいに広がるやさしい香りの中で、自然と表情がほころび、参加者同士にも笑顔が生まれていました。
山下さんは、「自分自身を責めすぎないこと。そして不安やストレスにも優しく向き合ってください。」と語りかけます。
忙しい毎日の中では、自分をいたわる時間は後回しになりがちです。しかし、自分自身を大切にすることは、決して特別なことではなく、毎日の暮らしの中で少しずつ続けられる習慣なのだと感じさせられました。

自分を整えることが、社会とつながる第一歩になる

講座の最後、山下さんは、マインドフルネスは「心を落ち着かせるためだけのものではありません」と話しました。
自分を知り、自分を大切にできるようになることで、人との関わりにも余裕が生まれ、その心のゆとりが、新しい仲間と出会うことや、地域活動への参加、誰かの役に立つ行動へとつながっていくことが、社会参加への第一歩となります。
大きな活動を始めなくても、今日初めて会った人と笑顔で話すこと、新しいことを学んでみようと思うことが、地域へ一歩踏み出してみる原動力となります。
そんな小さな行動の積み重ねが、人生をより豊かにし、健康でいきいきとしたシニアライフをつくっていきます。
今回の福岡オトナビ塾は、マインドフルネスやアロマを学ぶ講座であると同時に、「これからも人とつながり、社会の中で自分らしく生きていく」ためのヒントを得る時間でもありました。
参加者一人ひとりが、自分自身を少しだけ優しく見つめ直し、そして新しい一歩を踏み出すきっかけとなる、そんな温かな2時間となりました。

 

<事務局から>
このような講座情報は順次公開予定です。講座情報はこちらをご確認ください。
あなたも、自分らしい未来への新しい扉を、私たちと一緒に開いてみませんか?

福岡オトナビでは、これからも皆さんの「知りたい」「やってみたい」という真っ直ぐな気持ちに寄り添い続けます。
毎月1回実施する「福岡オトナビ塾」では、社会と繋がるきっかけを作るテーマで講座やセミナーを開催していきます。次回の講座もぜひお楽しみに!

 

福岡オトナビ、福岡100プラザでは日頃の活動をさらにステップアップしたい方を応援しています。
 
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